アメリカに住んでいるイラン系のアーティスト、ナッセル ラステガーネジャッドのサントゥール演奏と歌の作品です。
サントゥールという楽器は、カーヌーン等とともに楽器分類でツィター属とされ民族楽器として今も高い人気があるようです。
アラビア世界の神秘的な雰囲気や高揚感を表現するのにぴったりな楽器だと思います。
ペルシャ古典音楽というと複雑な音楽理論でとっつきにくいイメージがありますが、このアルバムではすんなりとサントゥールの美しい音色に巻き込まれてゆきます。
特に圧巻なのは、1曲目7分位経過したところからのナッセル ラステガーネジャッドの歌声でしょう。
圧倒的な歌唱力に裏付けされた歌声が、まるで砂漠の遠く彼方から避けがたい巨人となって迫ってくるように聴く者を釘付けにするのです。
鶯の声にたとえられるその声は、何事にもぶれることのない強い信念を感じさせます。
地声で砂漠の端から端まで届くのではないかと思わせるような勢いです。
1.国外で迎えたお正月
2.フマユーンの音階によるチャハルメズラー
3.最愛の人の魂
4.夢見る少女
この人のアルバムは他に「in a Persian Garden 」というのが1枚見当たるだけで日本で見かけることは、少ないのではないでしょうか。
動画も探してみましたが見当たりません。
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