オリジナルLPが、1981年にUnited Dairies(ユナイテッドダイアリーズ)からリリースされ2004年にフランスのFractal RecordsからCDとしてリリースされた作品です。
Jim Friedman(ジムフリードマン)とMichael Mullen(マイケルミューレン)のデュオからなるこのMusique Concret(ミュージックコンクレート)なるプロジェクトが発する音楽は、聴覚を介して脳に何らかの刺激を与え身体に影響を及ぼす"ある物体X"ではないでしょうか?
1曲目のIncidents in Rural PlacesはPart1から4までに分かれ、それぞれ
歪んだ電子音の反復に蒸気のように拡散する無機質な音がねちこくまとわりつきます。
テープの逆まわしをしているようです。かなりぐじゃぐじゃに切り刻んでいます。ホラー映画のBGMでも行けそうです。
隣の部屋からこんな音が聞こえてきたら異変を感じます。
次の曲Organorganは、7分25秒の大作。文句なしの傑作!!
巨大な軍艦の動力室に閉じ込められて、その圧倒的な迫力に人間という存在が無になりその動力の一部になってしまったかのような感じ。分かりにくいですかね。
最後の曲Wreath Pose at Sacrifice。
せわしなく何かをカシャカシャする音、叩く音、まさしくミュージックコンクレート:具象音楽が続いたあと5分50秒を過ぎたあたりから壮絶なノイズの嵐が始まります。
まさにエベレストの吹雪ですよ。ひび割れたざらざらした音。
6分30秒ほど荒れまくります。そして歌声が聞こえてきて終わります。
お疲れ様です。
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