謎の目玉集団The Residents(ザ.レジデンツ)の1978年10月、RALPHレーベルからのオリジナルリリース作品「Not Available」です。
「Not Available」=「入手不可能」を入手しました。
今年2010年には、紙ジャケットのリイシューもリリースされています。
数多いレジデンツのアルバムの中でもこの作品が、完成度が高くとても感動的だと私自身は思っています。そして好きです。
1曲目「エドウィーナ」は、シンバルのジャーンと云う音で始まり生贄を捧げる儀式であるかのような太鼓にヘンテコリンなヴォーカル、美しいクラシックのようなメロディラインが交錯。
そこに少し鼻声の女性の短いヴォーカルが入ります。
これが、短いですが魅力的!!
ヘンテコリン声、コーラス、鼻声ガールのヴォーカルと交代しながら曲は進みます。
2曲目になると更にレジデンツワールド炸裂!!!
「ある魂の形成過程」という曲。太鼓がリズムを規則的に刻みサックスが鳴きまくる
。
ほんとにサックス鳴きすぎです。鳥肌立ちます。
途中でへんてこりんな声登場。鼻をつまんでイタズラ電話みたいな......
声。今にも泣き出しそうなかわいげのある.....声が歌います。
私もレジデンツの曲のこういう声にはまりました。
3曲目「船は沈みゆく」。
荘厳なクラシック音楽、現代音楽風サウンドをベースに例の声が激白してゆきます。
4曲目「知られざる問題」。
この曲の終りの方で哀愁たっぷりのサウンドに泣きそうな声で「オーケイオーケイオーケイ.........」と歌うところ心ひかれます。
夕方遅くの小学校からの下校を促す音楽を背に受けて、校門を出る時の切ない気分にどこか似ています。
そして5曲目最終曲「エピローグ」。
2分21秒の短い曲ですが、本作品の締めくくりを飾るにふさわしい内容となっています。
まさに天に召されたかのようにハープの音色と共に昇天して終わっています。
この締めくくりは、Public Image Limited(パブリックイメージリミテッド)の2ndアルバムの「Bad Baby」の曲の終わりにヴォーカルJohn Lydon
(ジョニーライドン)のヴォーカルが段々高い声になってゆき、まるで昇天するかのような頭のてっぺんから発声しているような歌い方で締めくくる
.......その感じに似ています。
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