ほんとに硬質な音ですねえ。
フリクションが東京ロッカーズというくくりで騒がれてた頃には、リザードとかミラーズ、S-Kenくらいをそれもちょこっとしか聴いてなかったんですが、よく似た音を出すバンドのライヴを大阪のライブハウスで聴いたときにそのハードな重低音で吐きそうになったことがありました。
拷問のような演奏。
フリクションのライブに行ったことないですが、その迫力たるや想像するに難くないです。
同時代に活躍したLizard(リザード)の曲にはかすかに茶目っ気を感じるのでございますが、フリクションにはそのかけらもないです。
何しろリザードのヴォーカルは、モモヨって名前ですからね。フリクションの方はレック。柔らかそうな名前モモヨ、硬そうなレック。
気のせいか。
英国のKilling Joke(キリングジョーク)や米国のTelevision(テレヴィジョン)の音に似てますねえ。
「Skin Deep」なんて曲はまさにテレヴィジョンそのものかなあ。
7曲目アルバムタイトル曲「Replicant Walk」はとてもかっこいいですぞ。唯一踊れそうな曲。
それにしてもヴォーカルの日本語の歌詞が、かた言をしゃべる外人のような発音なのはどうなんでしょうかね?
その最たるケースが、吉川晃司やら何を歌っているか??の黒夢ってところでしょうが、このヴォーカルのレックさんは単発の短い単語の羅列という感じがハードに繰り返されるタイトなリズムの催眠効果にうまくマッチしているんでしょうか。
日本語をわざわざ英語風のイントネーションで歌うのは滑稽なもので好きではないですが、レックさんの場合はうまくやってますね。
そういえば・・・・こういうことを言うとファンの人に怒られるかもしれませんが・・・・あるボクシングの試合開始前にある歌手が君が代の歌詞を英語風に熱唱してましたが、聴くに堪えませんでした。
本人は恍惚状態で歌ってましたがね。心の琴線に触れないんですよ。
フリクションいいですね。未聴の人はぜひ聴きましょう。
ヘビメタが好きな人もちょっと違うけど、いけるんじゃないですか。
自分が好きになる音楽って、パターンがいろいろあって面白いなあとつくづく感じます。
ラジオとかでちらっと聴いて一瞬で心が奪われる曲があるかと思えば、アルバムを一回通して聴いたがピンと来なかったけれど、何かもやもや気になるので何回も聴いてやっとその凄さがわかった音楽(Pop GroupとかCircadian Rhythmsなど)もあります。
何らかの理由で聴かず嫌いで聴かなかったけれども、何年もたってから初めて聴いて「あっ!むちゃくちゃいいじゃない」って一気に好きになったり、何回聴いても何とも感じないのとかいろいろありますねえ。
音楽聴くときは心を空にして受け身で聴くようにしてます。
無我の境地ですね。
やっぱり感受性の衰えと人生経験の蓄積による頭で判断してしまうデメリットは、音楽を(文学、美術など芸術全般に言えると思いますが)深く味わう上で大きな障害になると感じます。
1. CUSHION
2. BAD LUCK
3. GAPPING
4. ANTENNA & MOON
5. SKIN DEEP
6. BURN DON
7. REPLICANT WALK
8. KAGAYAKI
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